マスターのゲームから学ぶ


さて、オープニング本などで学び10手ぐらいまでの意味が分かったら、マスターのゲームを見てそこから学んでいくようにします。ただ見るだけでは攻め方などある程度のことは分かりますが、有効な学習方法とは言えません。 

よって、マスターのゲームを見て学んだことを各項目ごとに記録していきます。
紙に記録しても OK ですが、書き直したりするのが大変なので私はエクセルで記録を保存してます。

私がマスターのゲームを見てそこから学ぼうとしたのは、French Defence の Fort Knox Variation で途中からどう攻めていけば全くわからない状態で、本にも Frot Knox に関する情報は少なかったため、それならマスターのゲームを見て学ぼうというのがきっかけです。 

マスターのゲームだけでなく、自分のゲームで疑問に思ったこと、調べて分かったことなども同様に記録していきます。 

オープニングツリーも作成しますが、「 Part 1 オープニングツリーを作る 」のところで解説していますので、ここでは省きます。


記録していく項目

特徴

そのオープニングにおける特徴を白黒ごとに記録します。 始めは本などで学んだ特徴を書き、その後分かったことを追加していきます。 

10手ぐらいまでの指し手の中で「なぜそうするのか?」というような手について、意味を書いておきます。


オープニング

センター支配 → どのような形で、強いマス、弱いマス

ピース展開 → 展開場所と狙い 

キングを安全にする → 0-0 、0-0-0 、キャスリングしない、各場合ごとに説明を加える 

分岐点 → 10手ぐらいまでの分岐点で主な変化を知っておく、オープニングツリーとは別に作成、本よりもオープニングデータベースが参考になります。

ポーンストラクチャー 
マスターのゲームを見ながら、オープニングで典型的なポーンストラクチャーを画像で保存します。

ポーンストラクチャーのみの局面を作成するのに私は LT-PGN-VIEWER を使い、Microsoft の Picture Manager で画像を加工してます。

LT-PGN-VIEWER は drag & drop のところにチェックを入れ、Setup Board をクリックし、delete のところにチェックを入れると、クリックした駒が消えます。ピースを全て消した後、ポーンを動かしたい場合は、move のところにチェックを入れます。途中で失敗した場合はページを再読み込みして始めから行なってください。rotate board にチェックを入れるとボードが反転します。

ポーンストラクチャーから考えられること、pawn break が起こるマスなどについてメモ書きしておきます。


ミドルゲーム 

オープニングは本で学んだり、定跡や Tactics を学んでいけば困るようなことはそう多くはないと思いますが、ミドルゲームでどうすればいいかというのは結構難しいと思います。 

マスターのゲームを見て下記項目をチェックしていくことでミドルゲームでどうすれば良いか段々分かってくるはずです。


攻め方 
キングサイド、クイーンサイドどちら側で攻めているか?
ピースやポーンをどのように使い攻めているか?
他、分かったこと。


争点・狙い所
どこが争点となっているか?
狙い所はどこか?


守り方 
相手にその手を指されて困ったというような場合 マスターはどうしているか?
チェスソフトの分析も参考になるでしょう。


ピース、ポーンの使い方 
各ピース、ポーンごとにどのような使われ方をしているか個別に記録する。
それぞれの戦略的な意味も分かったら書いておく。


ピース交換
ピース交換がゲームに与える影響を考えます

どんなピース交換をしているか?
有利、不利となるピース交換
ピース交換すべきか?
エンドゲームを考えたピース交換


エンドゲーム 

オープニング、ミドルゲームの段階からエンドゲームを考えていきます。 

エンドゲームに影響すること 

マテリアル
どのピースを残すべきか?
ピース交換すべきか?
クイーンがどこまで残っているか? 

ポーンストラクチャー
ピースが全て無くなった場合、エンドゲームはどうなるか?
マスターのゲームを見て、どのようなエンドゲームになっているか記録をつけていきます。そこからどのようなエンドゲームにすれば良いか探っていきましょう。 

エンドゲームの能力を高めるために別途エンドゲームの勉強が必要なのは言うまでもありません。


勝敗のつき方、原因 

見逃しがちですが勝敗のつき方や原因も記録をつけていきましょう。

マテリアルの損失
ポーンマジョリティ
メイト
ドローの理由
など


1回ゲームを見ただけでは気づかないことが多いため、各項目に注目してゲームを数回見ることをオススメします。


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